音楽の響きを、単なる音の高さや音色の違いだと思ってる人がいるんだけど、どうもそうじゃないみたいだね。
だって、世界的に成功しているプロの演奏家のコンサートが時には、ぼくにはつまんなかったりするんだよね。
ただ音が大きいだけのロック歌手とかね。
コンクールで優勝しました的な演奏家とか。
ぼくの先生、ジャズピアノ奏者なんだけど、誰が弾いても同じ音を出すはずのオルガンを弾いても、確かな「響き」があるわけ。
「何当たり前のことを言ってるんだ、お前は。あほか。」
って、先生言うよね。きっと。
最近ね。音楽はあくまで媒体であって、伝わるのは、心の周波数なんじゃないかって気がしてる。
心の周波数って、なんかこの言葉って、ちょっとキレイにまとめすぎちゃってる感じがするけど、ほんとなんだよね。その人そのものが伝わってくる。
そのことに気づいたなぁ。
今までどうしてわからなかったんだろうって考えた。
ふと思ったのは、ぼくもこれまで、技術とか、高度なこととか、そういう理屈を求めてたんだってことだね。
で、そういう高度な意味ですごい人を理想像、偶像みたいにして作って、その一方で、いくらやってもたどりつけない自分像を作ってたんだわ。
もう、その偶像とか、いらないわ。
伝えたいものは、自分の中に既にある。特別でもなんでもなくて。それを伝えればいいし、なんなら伝えようとしなくても、伝わる。そういうことだった。