ぼくは、これまで、なにかあったときに、よく言い訳をしていたほうだと思う。
こうするはずだった。
もうちょっと時間があれば。
ぼくの力不足で。
責任を持つということは、今ここにあるすべてが、自分のことだと言えるということだ。
手の届かない、誰かに対して責任があるということは、一切ない。ぼくには、ぼくの手の届く、声の伝わる世界に対して、責任がある。変えたいとか、変わってほしいとか、ではなく、今、伝えたいし、感じたい。
変わるかどうかは、結果として見えるだけだ。
こうして文章を書いているのも、自分の声を聞いて、文字にして見て、自分で確かめている。そういう作業だと思っている。ぼくの中で確かになったものだけが伝わる。そして世界から伝わるものを、ぼくは感じることができる。