楽譜ってなんだろう。
◆スポンサードリンク
先日ステキなジャズ・ピアノの演奏を聞きました。
そのピアニストの名前は、中島徹(なかじまとおる)さんという方なんですが、今ネットで検索したらピアノだけでなく、トロンボーンもされるんですね。
聞いたのは、ピアノです。ボーカルとベースという編成で。
ステキでした。
そのライブについては、また書こう書こうと思いながら、どんどん月日が経ってしまいそうな予感が徐々に的中しつつあります。
ライブそのものもボーカルも、ベースもステキでした。
そのピアニスト、中島徹さんが、著作の本を持ってきたんですね。
この「プロフェッショナル・ジャズピアノ」という本でした。ライブの中で、ご本人が言われたのは、「これは楽譜にCDがおまけとして付いているのではなくて、CDがメインなんです。そのCDのライナー・ノーツが、たまたま楽譜付きの本になったものなんです。」という説明をしてくださいました。
よくわかる話だなぁと思いました。
「楽譜は、そのCDのピアノ演奏を聞いた出版社の方が、耳コピをして、あとで書き起こしたもので、私がその楽譜を見て、自分で演奏しようとしたらできなかった。」とも言われました。
できないハズはないので、多少誇張して言っているのだと思いますが、これもよくわかります。楽譜って特にジャズのアドリブを書くと、やたらむずかしくなります。楽譜を見た感じも、それを見て演奏しようとすることも。
だからこそ「ジャズって難しい」と言われたりするのは、そういうところにも表れているような気がします。
聞いていてシンプルで心地いい音楽が難しいハズはないし、それが「楽譜」というフィルターを通してみると、とたんに難しく感じられるものになる。
たとえば、耳で聞いて「ドレミファソラシド」って聞こえたとしても、楽譜にするとやたらシャープやフラットがついちゃったりするわけです。
楽譜って、記号のカタマリなんです。地図みたいなもの。
実際街を歩いたら、風も吹くし、青空が見えたりするわけです。ひょっとしたら寒い寒い嵐の夜かも知れないけど。
楽譜って、そういった感覚的なものを一切省いて、誰が演奏しても同じようにできるように、リズムや音の高さを記号で表したものなんです。
だから必要なのは、まず「音」なんだろうなあと思います。そして、それをどう感じているのか。心地いいのか、楽しいのか。
いつもそこから音楽が始まるといいのになあと思います。
◆スポンサードリンク